ウイグル 人 中国。 中国はテクノロジーを駆使してウイグル人弾圧…公文書が流出も政府は否定

中国はテクノロジーを駆使してウイグル人弾圧…公文書が流出も政府は否定

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「いまも新疆ウイグル自治区に住む母ときょうだいに連絡を取ろうとしても、電話が通じるのは母だけです。 しかも最近は以前より明らかに口数が減り、私が何を聞いても母は『大丈夫よ』と繰り返すのみ。 中国国内におけるウイグル人への人権弾圧を世界が問題視する中、トフティ氏は故郷に残した家族の身を案じる毎日を過ごす。 元外科医であるトフティ氏は、中国政府にとって不倶戴天の敵といえる。 トフティ氏は1998年、中国が1960年代から秘密裏に新疆ウイグル自治区で行ってきた核実験の被害を告発したことで、1999年、英国への亡命を余儀なくされた。 以前より中国は、ウイグル人や法輪功の学習者といった「良心の囚人(不当に逮捕された無実の人々)」から強制的に奪い取った臓器を、利潤の高い国内での臓器移植手術に利用していると噂されていた。 英国亡命後に「人権」の存在を知ったトフティ氏は、2009年に中国の臓器狩りを告発する米国人ジャーナリストの講演を聴講した際、自ら挙手して「私が実行しました」と初めて公に証言した。 その証言によると、1995年に新疆ウイグル自治区にあるウルムチ鉄道局中央病院の腫瘍外科医だったトフティ氏は、主任外科医からある処刑場への出張を命じられたという。 現地で待機中に数発の銃声を聞き、慌てて駆けつけると右胸を撃たれた男性が倒れていた。 「その場で主任から『急いで遺体から肝臓と腎臓を摘出しろ』と命じられて男性の体にメスを入れると、体がピクリと動いて血が滲み出ました。 その時、男性はまだ生きていて心臓が動いていることがわかりました。 命じられるまま臓器を摘出して主任に渡すと、彼はそれを箱に入れて、『今日は何もなかったな』と言い、口止めされました」(トフティ氏) 自ら臓器摘出に関わったことを証言して以降、トフティ氏は中国の臓器収奪に関する情報収集を行いながら、この問題を世界に広めるため欧米の議会公聴会で証言したり、人権団体で講演活動を行っている。 中国政府は一貫して臓器収奪を否定するが、中国では公的なドナー登録者数をはるかに上回ると推定される臓器移植手術が行われ、通常は数カ月から数年を要する移植待機時間が数週間から最短で数時間ですむなど、数々の傍証から疑惑は濃厚になっている。 昨年から今年にかけては、中国の臓器収奪について第三者が調査する「民衆法廷」が英国ロンドンで開かれた。 50人を超える専門家や当事者の証言を詳細に検証し、「中国では違法な臓器の収奪と移植が今も続いている」と結論づけた。 このニュースは世界中のメディアで報じられ、その件数は100を超えた。 いまトフティ氏が懸念するのは、新疆ウイグル地区に住む同胞の臓器が強制的に収奪され続けることだ。 「中国は共産党の幹部や親族、富裕層の臓器移植手術のためウイグル人から臓器を摘出し、外国人向けの臓器売買ビジネスも行っています。 とくに臓器移植を望む中東のイスラム教徒は、『ハラールオーガン』(豚肉を食べず飲酒をしない人の臓器)と呼ばれるウイグル人の臓器を好み、通常の3倍の価格で取引するといいます。 2016年には、15歳から60歳のすべてのウイグル人が血液を採取され、その後DNAの検査が行われました。 名目は健康診断ですが、中国政府が高額な費用をかけてウイグル人の健康を促進するわけがありません。 彼らの狙いは、臓器の適合性を判断するためにウイグル人のデータベースを作成することです」(トフティ氏) とりわけ懸念されるのは、身柄を拘束されて「再教育施設」に送られたウイグル人の安否だ。 2018年9月、国連の人権差別撤廃委員会は、最大100万人のウイグル人が施設で暮らしていると報告した。 「臓器移植はその性質上、ドナーから取り出した臓器をできるだけ早く移植する必要があります。 そこで注目されるのが、近年、新疆の収容所に収容されていたウイグル人が『政治犯』として中国国内(湖南省、浙江省、黒竜江省)の刑務所に移送されており、その近辺には臓器移植センターがあるとの報告です。 当局は臓器移植の希望者が現れたら直ちにデータベースで適合性を判断し、再教育施設や刑務所、もしくは通常の生活をしているウイグル人から臓器を取り出すと考えられます。 その証拠に、再教育施設や刑務所で亡くなったウイグル人の遺体はほとんど家族のもとに返らず、『火葬した』との連絡が一方的にあるだけです。 遺体が何に使われているかは明白ではないでしょうか。 中国政府はあたかも水槽から新鮮な魚を取りだすように、オンデマンドで臓器を提供している疑いが強いのです」(トフティ氏) そう強調するトフティ氏は、冒頭で紹介したように、故郷に住む家族の身を案じている。 その点を問うとトフティ氏の表情がさっと曇り、それまでの饒舌さが一転して、言葉少なにこうつぶやいた。 「中国政府からのプレッシャーについて、この場で話すことはできません……。 ただ一つ、『中国から出てきた者は、すべての者の頭の後ろに目に見えないピストルが突き付けられている』とだけ申しておきましょう」(トフティ氏) 香港をめぐる情勢でも対応が注目されている中国。 勃興する超大国の背後には、深く暗い闇が広がっている。

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なぜ中国のウイグル人弾圧にイスラム諸国は沈黙するのか?

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中国政府が新疆ウイグル自治区の収容施設で、イスラム教徒のウイグル人に対して再教育と称した洗脳が行われていることが世界中で問題視されている。 そんな中、イギリスのメディア『Daily Star』『The Sun』などが、最近中国でに感染した患者が肺を移植したことについて「ウイグル人から強制採取したのではないか」と伝えた。 今月11日に英メディア『Daily Star』や『The Sun』が驚くべき記事を伝えた。 これは最近日本でも報じられた、中国で新型コロナウイルスに感染した59歳の男性患者が先月29日に肺移植を行ったことに付随する内容だった。 この男性は肺機能が低下し回復が見込めない状態だったが、移植手術によって無事酸素を体内に取り込めるようになったという。 男性は移植に同意してからわずか5日後に肺の移植手術を受けることができたというが、これに疑問を呈したのがロンドンに拠点を置く独立系の新聞社『Byline Times』に所属するジャーナリストのC・J・ウェールマン氏(CJ Werleman)だった。 59歳の男性患者に移植された肺は脳死したドナーから採取されたものだと一般的に報じられているが、ウェールマン氏は「中国の収容施設で拘束されている300万人以上ものイスラム教徒のウイグル人が、国内の新型コロナウイルス感染者による臓器の需要を満たすために駆り出される危機に瀕しているのではないか」と懸念を示している。 『Journal of Biomedical Research』によると、中国では2015年から死刑囚の臓器採取を禁じているが、一般市民からの自発的な臓器提供率は世界で最も低い国の1つとされ、200万人中1人という割合とのことだ。 そして移植手術を必要とする患者は毎年150万人で、が受けられるのはこのうち1万人未満だという。 また主に中国の人権に関する情報を伝えるウェブサイト『Bitter Winter』では、「世界では通常、移植を希望して片方の肺だけでも適合するドナーが現れるまで何年もかかる場合があります。 しかし今回、中国では完全に患者に適合する左右両方の肺が、たった数日で見つかった」と報じており、この肺移植手術を受けた男性は異例の速さでドナーが見つかったことを指摘している。 ウェールマン氏は、中国政府が毎年1万人が移植手術を受けているという報告に対して、実際に病院のデータによるとその件数は6万〜10万人ほどにのぼると主張している。 さらに同氏の調べによると、中国当局は拘束しているウイグル人から強制的に血液サンプルを収集することを義務付けているとのことだ。 中国で強制収容施設に拘束されているウイグル人からの強制臓器採取の問題は、今に始まったことではないようだ。 昨年9月には中国の臓器採取について調査を行っている団体「The China Tribunal」が、中国政府がイスラム教徒のウイグル人などから心臓、腎臓、肺、皮膚を移植用に採取していると国連人権理事会(United Nations Human Rights Council)の会議の場で訴えていた。 ちなみに同団体は自らを「独立した、国際人の法廷」と定めており、世界中から集まった医療専門家、弁護士、学者といったメンバーで構成されている。 またメンバーで弁護士のハミッド・サビ氏(Hamid Sabi)は、国際連合(United Nations)の代表者に対して臓器採取について確固たる証拠を持っていると伝えたそうだ。

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新型肺炎の患者に肺を移植、拘束中のウイグル人から強制採取か 中国

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【11月17日 AFP】中国・新疆ウイグル自治区()の少数民族ウイグル人に対する弾圧の新たな事実が、中国政府関係者が米紙ニューヨーク・タイムズ()にリークした大量の内部文書によって明らかになった。 NYタイムズ()が16日付の紙面で報じた文書によれば、習近平()国家主席はウイグル人の取り締まりに「情け容赦は無用」とハッパを掛けていた。 文書には、習主席のこれまで非公開だった演説の内容や、ウイグル人監視や支配に関する報告が含まれている。 NYタイムズに文書をリークしたのは、中国政界既成勢力の匿名の人物。 リークによって、習主席を含めた政権幹部らによる「ウイグル人大量拘束の責任回避」を阻止したかったという。 人権団体や国外専門家らによるこれまでの指摘によれば、ウイグル自治区には多数の収容施設が各地に設けられ、ウイグル人を中心としたイスラム教徒100万人以上が拘束されている。 中国共産党は米国など国際社会が批判を強めているウイグル人弾圧をひた隠しにしてきたが、今回、NYタイムズが入手した403ページの内部文書によって、これまで知られてこなかった弾圧の実態があらわになった。 文書によれば、習主席は2014年にウイグル自治区の鉄道駅で31人が死亡したウイグル人による無差別攻撃事件の後、当局者を対象にした演説で、「独裁の仕組み」を活用して「テロリズム、侵入、分離独立」に対する「情け容赦は無用」の全面闘争を指示している。 2016年に陳全国()氏がウイグル自治区の新たな党書記長に就任すると、収容施設の数が急速に拡大。 陳氏はウイグル人弾圧を正当化するため、2014年の習主席の演説内容を自治区当局者らに配布し、「拘束すべき者たちを一網打尽にせよ」と促していた。 また、文書によれば、中国政府は自治区に帰省したウイグル人学生らが家族が行方不明、または施設に収容されたなどと知った場合の問い合わせに対する想定問答集も作成。 当局者らはこうした学生に対して、家族は「過激思想ウイルス」に感染したため、軽い病が深刻化しないうちに治療が必要だと説明するよう指導されていた。 さらに、党内にはウイグル人弾圧を不服とする者もいることが、文書からうかがえる。 ウイグル自治区莎車県の責任者だった王勇智()氏は、収容施設に拘束されていたウイグル人計7000人以上を自らの判断で釈放したが、党の指示に背いたとして2017年から18年に取り調べを受け、処罰対象となった。 流出文書によると王氏は、大量拘束によって対立が激化してウイグル人の憎悪が深まることを恐れたと当局に供述している。 c AFP.

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